展覧会を終えて

あとがき

~二人の線が出会ったはなし~


初日、展示室の4つの壁面のうち左右の向かい合う2面は予め宇田と文谷それぞれのドローイングを展示し、もう一対の向かい合う壁面の一方には白紙をランダムに配置、そしてもう一方にはクラフト紙を10枚並べて掛けてある。

この空間で10日間、毎日二人で線を描き続けた。?白紙が掛った壁には滞在制作で描いたドローイングを展示し、クラフト紙は壁に掛けたまま直に描いていく。

感覚のメモとして「物」や形が描かれる宇田のドローイング。
手の動きに任せてリズミカルな「線」で描く文谷のドローイング。

どうすればこのタイプの異なる二人の線を出会わせることができるのだろうか。二人で一枚の紙に描くルールや方法を考えては試すことを繰り返す。お互いに描いている線を模写してみたり、相手が途中まで描いたドローイングの続きを描いたり、ドローイングを切ったり貼ったり・・・。

そして、初めは別々の机で描いていた二人は、次第にひとつの机に向かい合って座り、一枚の紙に同時に線を混ぜ込んでいくようになった。日常的な会話をしたり笑いながら、また観客と会話しながら線を描き続け、阿吽の呼吸で紙を回転させたり描きやめたりする。それはまた描き終えたドローイングを展示する時も同様であった。

滞在制作4日目。“二人とも同じペンで描く”という方法を試したことで、お互いの線が自然に混じり合うようになった。それをきっかけに、より二人の呼吸が合うようになり、最終日にはたくさんのドローイングで壁が満たされた。

ここで繰り返された偶発的できまぐれな遊び心あふれる創作は、二人の信頼関係と滞在制作中の密なコミュニケーションなしには叶わなかっただろう。

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# by buntomomo2012 | 2012-03-04 18:20 | concept / artists


「ファン・デ・ナゴヤ展2012」では、公募で選ばれた4つの展覧会企画を各展示室で展示します。
「ぶんのせんともものもの~ふたりの線が出会うはなし~」は、その中の1企画です。

「ぶんのせんともものもの
    ~ふたりの線が出会うはなし~」

宇田もも ・ 文谷有佳里

期間 : 2012年2月12~22日
      月曜休み
      9:30~19:00
      (15日(日)、22日(日)は17:00まで)

場所 : 名古屋市民ギャラリー矢田
      入場無料

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